日本は、47都道府県を大学時代に制覇している。
といっても、車で通り過ぎただけというところも多い。
東北はそんな県が多いが、かつて高速道路が1000円の時代があったご存知だろうか。
2009年ごろの話である。
そのときはレンタカーを借りて、車でいろんなところにでかけた。
電車で一人で行くよりも、車を借りて、高速代1000円とガソリン代を払ったほうが安くなるほどだったからだ。
そのなかで、秋田にはよく行った。
大曲花火大会を見に行ったり、温泉に行ったり、と普段の都会生活からかけ離れた情緒を感じられたからである。
なんとなくそれらの記憶が蘇り、もういちど秋田にどうしても行きたくなった。
車で行くと、東京から8時間くらいはかかる。
しかし、飛行機で行くと、1時間でついた。拍子抜けだ。
プリウスだ。
武家屋敷、田沢湖、乳頭温泉郷、熊牧場を見て帰るというスケジュールだ。
どこも昔訪れて、印象に残っているところで、もう一度行ってみた。
武家屋敷は、角館(かくのだて)というところにある。
空港から1時間くらいで着いた。
朝早かったこともあり、ほとんど人がいない。
武家屋敷の通り。
土産物屋や武家屋敷が並んでいる。
こういった説明書きを見ないと、よくわからない。
武家屋敷の通りの隅にあった、革新的な家。武家屋敷よりも違う意味で目立っている。
適当に武家屋敷を見て、人がいないので、ことさら興もなく、ただ見て回った。
うーん、こんなに寂しいところだったかな、と。
それから、田沢湖に向かう。
途中、車にほとんど出会わない。
恐ろしい速度で、人口減が進んでいるのでないかと思う。
これは、あと10年もしたら、電気水道のインフラを維持することさえ厳しいほどの地域になるのではないかとさえ思う。
東京にいると、ここまで感じない。
田沢湖につき、有名な像を見る。
名前がまったく思い出せない。
この近くにある土産物屋に、この像をリアルに再現したプラモデルが売っている。
湖を少し眺める。
ボートに白鳥をつけるのはわかる。
しかし、パンダや犬などが付いているのは異質だった。
それらは通常、水上に生息しない。
また、人気がないのか色褪せており、目にも活気がなく、不気味だった。
逆にこれに乗ってみたいと思ったが、一人で乗るには気がひける。
怒涛の乳頭温泉郷へ。
たくさんの種類があるが、評価が高く、人気がすくない蟹湯温泉に行ってみた。
泉質は確かにいい。
しかし、狭い。
シャワーとか、そういうのもない。
ただお湯につかるだけ。
周りの景色もおもしろくない。
これは、人気がないはずだ。
よほど通でなければ、悲惨な思い出にもなりかねないほど危険な温泉だった。
そして、時間がないのですぐに熊牧場へ。
ここも人気(ひとけ)がない。
かつて、東北以北にはマタギという生業が存在した。
国語の教科書でも、その物語が載っているらしく、認知度は割りと高めなはずだ。
マタギは、東北地方・北海道で古い方法を用いて集団で狩猟を行う者を指す。「狩猟を専業とする」ことがその定義とされる[1]。獲物は主に熊の他に、アオシシカモシカ(後述)、ニホンザル、ウサギなども獲物とした。古くは山立(やまだち)と呼ばれており、特に秋田県の阿仁マタギが有名である。
マタギつながりで、熊。
動きは愛らしいが、肉食獣だ。
一気に、秋田で見たかったものを見て、駆け抜けて秋田市に戻る。
シティホテルを取ってあるので、そこで寝た。
やたらとうるさいホテルだと思っていたら、デ◯ヘルを呼ぶホテルで有名だということが東京に帰ってきてレビューを見てわかった。
少子化の時代に、そこは追求するのかとなんとなく沈んだ気持ちとなった旅行だった。
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