20130523 ついにペトロナスツインタワー

マレーシア

2013年5月23日(木)

1リンギット=33円、日経平均1000円以上の急落

 

朝からずっとこの日を待っていた。日曜からの懸案、ペトロナスツインタワーについに登る日が来た。

なんでも阿呆と煙は高いところが好きだとのことだ。私もその世評に漏れない。

 

夕方18:15の時間に合わせ、体調を万全に持っていく。無駄な飲食は避ける。最小限の食事と水分で冴えた意識を保つためだ。

時が近づくにつれ、余計な考えは削ぎ落とされていく。純粋に高い所から街を眺め下ろす欲求だけが自分を突き動かしている。

なにしろ80リンギットもするチケットだ。およそ2日分の宿泊費に相当する金額である。甘い気持ちで登ることは許されない。

 

時が満ち、チケットカウンターに赴く。チケットカウンターの英語の案内に要領を得た顔で頷き、入っていく。

地下で待たされること数分、エレベーターで41階に上がる。スカイブリッジに通される。親玉までの前座である。私にとってこの高さはこともない。マカオタワーでのバンジージャンプが脳裏によぎるだけだ。興なげに見てまわる。

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↑高く見える。

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↑スカイブリッジからの眺め。人は図らずも少ない。

 

高所からの眺望を煽ったような序文、しかし天命は厳しく私に辛苦を投げかける。

89階にたどり着き見た景色は、曇天の一語に尽きた。全くもって不本意である。しかしながら、やはりこの眺めは格別の感がある。 

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↑奥から手のひらが向かってくるような、曇天。

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↑もう片方のタワー、その後ろにKLタワーが垣間見える。

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↑この双眼鏡の利用は無料である。子どもとの譲り合いで眺めることに没頭する。

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↑夕日が沈む。私はこれをクリアな空で見ることを望んでいたのだ。

 

昨日の落胆もさることながら、本日も意気揚々とは言えず。さも得意となって、本景色の素晴らしきを諸賢に見聞したきところ、その旨叶わずと思へり。

 

そうして地上に降りたのちに、周りの景色を撮る。せめてもの慰めである。

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↑夕焼けとライトアップが重なるビル。

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↑ペトロナスツインタワーを地上より眺む。

 

天気によりけりといえへども、その由なしに左右さるる我が気持ちに「いとをかしきにあれば」と感じつつ、宿への帰路を取る。

 

経済什飯を食べ、明日からの予定のなさに絶望と希望を見出しながら次への航路を練る最中である。ここで本日は筆を置くこととする。

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