最近、投資の世界では「信用市場が不安定」とよく言われています。
これは簡単に言うと、企業などが借金をするときに支払う金利（信用スプレッド）がどんどん高くなっているという意味です。金利が高くなるということは、それだけ「この会社、お金ちゃんと返せるの？」と不安に思われているということです。
アメリカの有名な投資家、ジェフリー・ガンドラックさんは、「高リスクな会社の借金（ジャンク債）」の金利が、ほんの3週間で10→177ベーシスポイント（1.77％）も広がったことに注目しています。これはとても異例な速さです。
レバレッジってなに？それが崩れるとどうなるの？
レバレッジとは、ざっくり言うと「借金をして投資のリターンを大きくしよう！」という方法です。例えば、10万円の元手で30万円分の株を買う、みたいな感じですね。
でも、もし市場が下がってしまったらどうでしょう？返済のために、持っている資産を売らなきゃいけなくなるんです。そして売るものがなくなると、よりリスクが高い資産を安く手放すことになり、市場がさらに不安定になります。
どんな順番で資産が売られていくの？
- まずは安全なもの（例：政府の保証がある債券）
- 次に中くらいのリスクのもの（例：大企業の社債）
- 最後に、リスクが高くて値動きも大きいもの（例：ジャンク債や一部の株）
今は2番目や3番目の段階に進みつつあり、投資家たちはますます神経質になっています。
今後、信用スプレッドはどうなる？
歴史を見ても、信用スプレッドが広がりはじめると、「もう十分広がったね」とはならず、「もっともっと！」と広がっていく傾向があります。今はまだその半分くらいの地点で、本当の「買い時」ではないという見方が強いです。
ガンドラックさんは、「このままでは、どこかの企業が破産してもおかしくない」とも話しています。
アメリカの中央銀行（FRB）はどう動く？
FRBとは、アメリカのお金の流れをコントロールしている大事な組織です。通常は景気が悪くなると金利を下げて景気を回復させようとしますが、今はインフレ（物価上昇）が続いているので、なかなか金利を下げられない状態です。
「片足を岸、もう片足をカヌーに置いている」ような不安定な状況にあると、ガンドラックさんは例えています。
外国人投資家がアメリカの国債を売ってるって本当？
はい、本当です。
理由はアメリカの借金（財政赤字）がとても増えていて、「この国にお金を預けて大丈夫？」と不安になるからです。アメリカ政府はお金が足りない分を国債を発行して補っていますが、これが多すぎると「お金を貸す側」も怖くなってしまうんです。
初心者でもできる！今こそ取りたい投資行動
ガンドラックさんが今おすすめしている投資スタンスは以下の通りです。
- 現金を多めに持つ（全体の25～30％くらい）
- 2年～5年くらいの短めの債券を選ぶ（長期の債券は金利が上がると損をしやすい）
- 株やジャンク債のようなリスク資産は少なめにする
どこで買い時を見極める？
ガンドラックさんは、「S&P500が4,500ポイントになったら買いを検討してもよさそう」と考えています。で
すが、今は5,400ポイントくらいでその価格にはなっておらず、焦って買う時期ではないとのこと。
まとめ：焦らず守りの姿勢でいこう
今は市場全体が不安定で、リスクの高い投資をするにはタイミングが悪い状況です。投資初心者の方は、急にたくさん株を買ったりせずに、何日も分けてゆっくり買いながら、「守る」ことを意識して行動するのが大切です。
自分の持っている資産を見直して、どれくらいリスクをとっているのか、今のままで大丈夫か、ゆっくり考えてみましょう。そして、チャンスが来たときにすぐ動けるよう、現金を少し多めに持っておくと安心です。
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