「アウトランダー 最悪」という検索ワードを見ると、不安を感じる方も多いかもしれません。私も検索サジェストにこれが上位に来るので、最初は購入をためらいました。三菱自動車というブランドがもたらす不安感がなにかあるのは、理解できます。
しかし、新型アウトランダーを実際に所有した立場から言えば、ネット上で言われるような最悪と呼べる要素は一切なく、むしろ誤解や旧モデルの評判が混ざって拡散されている面が強いと感じました。
1. 後方カメラ/電装系リコール問題は「既に改修済み」の場合が多い
2022〜24年モデルに後方カメラのリコールが出ています。しかし私の2023年製では一度も不具合が起こらず、むしろ「いつの間にかリコール対応済みのロットだったのでは?」と感じるほど安定していました。
そもそも車のリコールはトヨタ・ホンダでも毎年のように出るもので、これを理由に最悪と断定するのはフェアではありません。走行不能や事故に直結する重大欠陥とは全く別次元であり、許容範囲に収まるレベルです。
2. PHEVバッテリー問題:実際は「100km走った」ほど好調
PHEVのバッテリー劣化や動作不良が話題に上がることもありますが、これも旧世代や海外での個別事例が多い印象があります。
実際、私の車では気温15度前後のときに電気走行だけで約100km走れました。夏冬だと、エアコンを使うので60kmくらいに落ちます。バッテリー劣化を感じる場面は皆無で、電動SUVとして非常に優秀でした。
私は年に4回しかガソリンを入れないほど「電気だけで生活できる」車であり、ここを最悪と評価するのは理解に苦しみます。
3. 内装はむしろ「価格帯以上」、トヨタよりプラスチック感は控えめ
ネットでは「内装が安っぽい」という指摘を見かけます。しかし実物を見ると、むしろ2022年以降のトヨタSUVよりプラスチック感が少なく、質感の作り込みも丁寧です。
どこを指して安っぽいとされているのかがわかりませんでした。
現代でみると、ナビのサイズが若干小さめなのは事実ですが、「安物」という印象は一切ありませんでした。座り心地、静粛性、質感のバランスは十分満足できるレベルです。
4. モデル初期の不具合はすでに改良されている
4代目アウトランダーは2021年に海外先行で登場したため、初期ロットでは細かい不具合も報告されています。しかし私の2023年モデルでは、そうした不具合期の改良が反映された後であり、トラブルはゼロでした。
「新型の初期は危険」という一般論はありますが、改良後モデルに乗っているなら無関係です。ここを最悪と結びつけるのは誤解と言えます。
5. エンジンの非力? 実際に走れば疑問しかない
● 実体験:時速120km区間でも問題ゼロ
ネットでは「エンジンが非力」という意見があります。しかし、新東名の時速120km区間でも不足を感じる場面はありませんでした。
電気がなくなり、エンジン走行だけになっても、追い越し時の加速に余力があり、不満どころか「これで非力と言うのか?」と疑問を抱くレベルです。
● 燃費は確かにライバルより落ちるが最悪とは言えない
実燃費はリッター17km前後でした。ハリアーPHEVは20km近く出るためここは劣りますが、アウトランダーは大きく重いので仕方無い箇所です。
ただし、日常は電気走行が中心なので年間給油4回ほどで生活可能でした。長距離旅行時だけ燃費差を感じる程度です。
● 唯一の難点:航続距離700〜800km
満タン+フル充電で700〜800kmほどしか走らない点は、長距離ドライブではやや不便に感じました。以前乗っていた満タン1,000km超えの車と比較すると、旅先で給油回数が増えます。
とはいえ、「走行性能が危険」「高速で不安」という最悪レベルの問題とは全く別次元です。
新型アウトランダーは最悪でもなんでもない
ネット上の評価は、旧モデルの不具合・海外仕様・初期ロット不具合・主観評価が混ざり合って拡散されているケースが多いです。実際に2022年以降の新型に乗った立場から言えば、走行性能、安全性、電動性能、内装の満足度すべてがバランスよく、価格帯としては非常に優秀でした。
事故につながる重大欠陥もなく、「最悪」と呼べるような危険性は存在しません。他メーカーも頻繁にリコールを出しており、「アウトランダーだけが特別悪い」という事実もないかと思います。
補足:2022年以降の新型アウトランダーは全世界で販売台数を伸ばしており、PHEVではトップクラスの評価を受けています。特に日本仕様は品質管理が安定しており、海外での不具合報告がそのまま当てはまるわけではありません。
つまり、「最悪」という検索ワードに惑わされる必要はありません。実際にオーナーとして使った上での結論は、ただ普通に優秀なSUVだったということです。


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