スパークス・ライジング・サンが過去最高水準に迫る理由を徹底解説

スパークス・ジャパン・スモール・キャップ・ファンド (愛称:ライジング・サン) 株式

「日本の小型株ファンドって、本当に大型株に勝てるの?」そんな疑問を持ったことはありませんか?2026年2月27日時点のマンスリーレポートによると、スパークス・ジャパン・スモール・キャップ・ファンド(愛称:ライジング・サン)の基準価額は80,353円まで上昇しています。設定来のリターンはなんと937.86%と、ベンチマーク(東証グロース市場指数)の151.23%を大きく上回る驚異的な数字です。

この記事では、最新のマンスリーレポートをもとに、2026年2月の市場環境とファンドの運用状況、そしてこのファンドが長期で結果を出し続ける理由をわかりやすく解説します。

まず驚きの数字を確認しよう

2026年2月27日現在のデータを見ると、このファンドのパフォーマンスの強さが一目でわかります。基準価額は80,353円で、純資産総額は54.57億円まで拡大しています。

特に注目したいのが過去1年間の騰落率42.08%です。同期間のベンチマーク騰落率21.07%の約2倍という圧倒的な差をつけています。また過去3年でも72.28%の上昇と、ベンチマークの7.32%と比べて10倍近いパフォーマンスを叩き出しています。

期間 ファンド騰落率 ベンチマーク騰落率
過去1ヶ月間 8.41% 9.14%
過去3ヶ月間 10.41% 10.35%
過去6ヶ月間 15.62% -0.27%
過去1年間 42.08% 21.07%
過去3年間 72.28% 7.32%
設定来 937.86% 151.23%

特に過去6ヶ月の比較は衝撃的です。ファンドが15.62%の上昇を果たす一方、ベンチマークはマイナス0.27%という結果になっており、市場全体が停滞する中でもしっかりとリターンを生み出す銘柄選択の精度の高さが際立っています。

2026年2月の日本株市場、実はとんでもない月だった

2026年2月の日本株市場は、後から振り返ったときに「歴史的な月」として記憶される可能性があります。TOPIX(配当込み)は前月末比10.47%の上昇、日経平均株価も同10.37%の上昇という大きな動きを見せました。

衆議院選挙「歴史的圧勝」が相場を急騰させた

月前半の最大のサプライズは、8日投開票の衆議院選挙で自民党が戦後最多となる316議席を獲得したことです。高市首相の政治基盤が一気に強化されるという見通しから、財政拡張策への期待が高まり、相場は急騰しました。東証プライム市場の売買代金が過去最大を更新するなど、海外投資家も積極的に買いに動いた記録的な騰勢となりました。

AIを巡る「光と影」が交錯した月半ば

急騰後の月半ばには、「AI(人工知能)による既存業務の代替懸念」が再燃し、ソフトウェア銘柄を中心に幅広い銘柄が売られる局面がありました。一方で、第2次高市内閣の発足や対米投融資プロジェクトの具体化を背景に、AIインフラ関連株には資金が集中するなど、セクターによって明暗が分かれる動きとなりました。

日銀の人事でムードが変わった月後半

月後半には、日本銀行の新審議委員にリフレ派の2名を充てる人事案が提示されると、早期利上げ観測が後退し市場に勢いが戻りました。半導体関連株が相場を主導し、売られていたソフトウェア銘柄にも割安感から急反発が見られるなど、幅広い銘柄に物色が広がりました。結果としてTOPIXは最高値を更新し、11か月連続の上昇を記録する強い月となりました。

豆知識:ハードル価格って何?

マンスリーレポートには「ハードル価格:73,603円」という項目があります。これはこのファンド特有の仕組みで、基準価額がこのハードル価格を超えた分に対して「実績報酬」が発生します。2月末時点の基準価額80,353円はハードル価格を約6,750円上回っており、ファンドがしっかりと超過リターンを生み出していることを示しています。運用会社は成果を出したときだけ追加報酬をもらう仕組みになっているため、受益者と運用会社の利益が一致しやすい設計といえます。

2月のファンド運用状況:ベンチマークをわずかに下回った理由

2月単月で見ると、当ファンドは前月末比8.41%の上昇となりましたが、ベンチマークである東証グロース市場指数(配当込み)の9.14%をわずかに0.73%下回りました。月間でベンチマークをアンダーパフォームした点は気になるかもしれませんが、1ヶ月の結果だけで一喜一憂するのは早計です。過去6ヶ月や過去1年のデータが示すように、中長期では圧倒的な差でベンチマークを上回り続けています。

プラスに寄与した銘柄

2月のパフォーマンスをプラス方向に引っ張ったのは、リガク・ホールディングス、AeroEdge、横浜ゴムなどでした。リガク・ホールディングスはX線分析装置などの科学機器メーカーで、半導体・素材分野での需要が高まりを見せています。AeroEdgeは航空機エンジン部品の精密加工を手掛ける企業で、航空需要の回復と防衛関連への注目が追い風となりました。

マイナスに影響した銘柄

一方、ヒューマンテクノロジーズ、INTLOOP、メドレーなどがマイナスに影響しました。月半ばに「AIが既存業務を代替する」という懸念が再燃したことで、IT・人材系サービス企業への売り圧力が強まったことが背景にあります。ただしこれらは一時的な調整である可能性も高く、ファンドの長期的な投資方針に変化があったわけではありません。

今のポートフォリオ:42銘柄の「選り抜き日本株」

2026年2月27日時点のポートフォリオは42銘柄で構成されており、国内株式が97.5%、現金その他が2.5%という配分です。市場別では、東証プライム市場が87.4%、東証グロース市場が10.1%を占めており、質の高いプライム銘柄を中心としながら、成長性の高いグロース銘柄も一定割合で保有しています。

業種別では情報・通信業が16.1%と最も多く、次いでサービス業10.3%、機械8.9%、その他製品6.6%、不動産業6.4%となっています。DX(デジタルトランスフォーメーション)関連や社会インフラ関連の比率が高く、日本社会の構造変化から恩恵を受けやすい業種に重点が置かれています。

組入上位10銘柄のトップは戸田建設(4.2%)で、東京建物(4.0%)、リンテック(3.8%)、横浜ゴム(3.6%)と続きます。建設・不動産から製造業まで幅広い業種が並んでおり、特定セクターへの集中リスクが抑えられた分散ポートフォリオとなっています。

豆知識:NISAの「成長投資枠」対象ファンドとは?

マンスリーレポートには「NISA成長投資枠対象」と明記されています。2024年から始まった新NISAでは、年間240万円まで投資できる「成長投資枠」が設けられており、対象となる投資信託は一定の要件を満たすものに限られています。このファンドはその要件を満たしているため、NISA口座を使った非課税投資が可能です。長期保有を前提としたアクティブファンドにNISAを活用することで、運用益や分配金が非課税になるという大きなメリットが得られます。

このファンドの「哲学」が長期成績を支えている

ここまでデータを見てきましたが、なぜこのファンドが設定来で約938%もの圧倒的リターンを出し続けられるのか、その根っこにある考え方を理解することが大切です。

ファンドが投資対象として重視するのは3つの基準です。まず「中長期的に高い成長が期待できる企業」、次に「収益力に対して株価が割安に放置されていて、かつ経営体質の改善など変化の兆しが認められる企業」、そして「その成長や変化を支える優秀な経営陣・技術を持つ企業」です。

さらに重要なのが、業種の比率を先に決めてから銘柄を選ぶ「トップダウン」ではなく、一社一社を徹底的に調べる「ボトムアップ・リサーチ」に基づいている点です。「今後この業界が伸びそうだから関連株を買う」という発想ではなく、「この会社自体が本質的に優れているかどうか」を問い続ける姿勢が、長期的な超過リターンの源泉になっています。

また、マンスリーレポートには「良質な投資パフォーマンスの実現と共に、よりよい社会を構築する一助となるべく、投資先企業を選別した上で、株主として支えていく所存です」という言葉があります。単に利益を追うだけでなく、社会に貢献する企業を応援するという姿勢が、このファンドを長く愛される理由の一つかもしれません。

25年間の設定来実績が示す「本当の強さ」

このファンドは2000年10月19日に設定された、歴史のあるファンドです。設定来の基準価額の推移を見ると、2000年代前半のITバブル崩壊、2008年のリーマンショック、2020年のコロナショックなど、幾度もの試練を乗り越えながら、設定時の10,000円から80,353円(2026年2月末時点)へと約8倍の成長を遂げています。

分配金を加えた設定来累計分配金は7,850円(税引前・1万口当たり)です。これを含めたトータルリターンが937.86%という数字の背景には、四半世紀にわたる地道な企業調査と、流行に左右されない一貫した投資哲学があります。

「小型株は怖い」という印象を持つ方もいるかもしれませんが、このファンドが証明しているのは、正しく選ばれた小型株は長期で見ると大型株インデックスを大きく超えることができるという事実です。もちろん過去の実績が将来を保証するわけではありませんが、25年間の蓄積は軽視できない説得力を持っています。

注意点:投資信託の購入にあたって知っておきたいこと

このファンドは値動きのある有価証券に投資するため、基準価額は変動します。元本が保証されているものではなく、投資元本を割り込む可能性もあります。また、購入時手数料は基準価額の最大3.3%(税込)、信託報酬は年率1.87%(税込)のほか、運用実績に応じた実績報酬(ハードル価格超過分の13.2%税込)もかかります。投資を検討される際は、必ず交付目論見書をご確認の上、ご自身の判断でお申し込みください。投資信託は預貯金と異なり、預金保険の保護対象ではありません。

長期投資の視点で見れば「面白い」ファンド

2026年2月のマンスリーレポートから見えてくるのは、選挙結果や中央銀行の人事という政治・金融イベントが株式市場に大きな影響を与える時代においても、個々の企業の本質的な価値を丁寧に見極めるというアプローチが長期的に有効だということです。

スパークス・ライジング・サンは、25年超の歴史を通じてその哲学を貫いてきました。基準価額が8万円を超え、設定来リターンが約938%という数字は、単なる運の結果ではなく、一貫した投資哲学の産物といえます。日本の小型株という「見落とされがちな宝の山」に目を向けてみることは、資産形成を考える上での大切な視点になるかもしれません。

投資は自己責任が基本です。しかし正しい情報をもとに、長期的な視野で向き合うことができれば、日本株の世界には思っていたよりずっと多くの可能性が広がっています。

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