SBI証券で資金を自動運用する「スィープ方式」は、従来は住信SBIネット銀行とのハイブリッド預金が使われてきました。2025年9月からは、新たにSBI新生銀行との「SBIハイパー預金」方式も開始され、よりスムーズな資金移動が期待できます。
しかし、ハイブリッド預金とハイパー預金は併用できず、切替には順序とタイミングが非常に重要です。特に取引余力や自動積立が絡む場合は、どうなるか気になっていました。
この記事では、SBIハイブリッド預金からSBIハイパー預金へ切り替える操作手順をステップ・時間軸で解説するとともに、実際に起こりうる不安を最小化するための注意点も紹介します。
まずは全体の流れを把握!知らないと混乱します【確認を推奨】
この切り替え作業は、単一のサイト内で完結しません。「住信SBIネット銀行」→「SBI証券」→「SBI新生銀行」→「SBI証券」とサイト(またはアプリ)を順に行き来する必要があります。
手続きの流れをまとめました。
①「住信SBIネット銀行」でハイブリッド預金を休止
②その処理完了後にSBI証券で「SBI新生銀行」の口座振替契約
③翌日26時以降、「SBI新生銀行」でハイパー預金を申し込み
③最後に「SBI証券」で連携・反映を確認
最初にアクセスするのは「住信SBIネット銀行」で、ここでスィープ機能を停止します。この操作が完了して初めて、次の段階で「SBI新生銀行」のサイトまたはアプリからハイパー預金を申込むことができます。
そして、SBI新生銀行側でハイパー預金が有効化されたら、「SBI証券」へログインして、買付余力やスィープ設定、出金口座の連携状況を確認します。
以下の章で解説する「切替手順:ステップ・フローチャート」は、この3つのサイトをまたいで進行する一連の流れを示しています。操作の順番を間違えないように意識しながら読み進めてください。
切替手順:ステップ・フローチャート
ステップ1:住信SBIネット銀行でハイブリッド預金を休止する
①住信SBIネット銀行にログインし、「お客さま情報照会・変更」→「SBI証券提携サービス」→「SBIハイブリッド預金」欄 → 休止するを選択。
②受付時間:営業日の15:00までに操作すれば、翌営業日の17:00ごろに休止処理完了。
③15:00以降に受付の場合、翌々営業日の17:00ごろに休止処理される。
ステップ2:SBI証券で「SBI新生銀行」との口座振替連携を設定する
ハイブリッド預金(住信SBIネット銀行)を休止した後、すぐに「ハイパー預金」を申込むことはできません。申し込みをしても、手前でエラー画面となります。
その前に、SBI証券のマイページで「SBI新生銀行」との口座振替(スィープ)連携を設定しておく必要があります。
操作手順
①SBI証券にログインし、上部メニューの「My取引」→「お取引関連・口座情報」を開く。
②「SBI新生銀行関連サービス」の「口座振替契約」リンクをクリック。
③SBI新生銀行との「口座振替契約へ進む」ボタンを押す
④SBI新生銀行側のログイン画面に自動で遷移、パワーダイレクトのログイン情報を入力。
⑤登録内容の確認する。
⑥案内に従って本人による電話認証を実施。
⑦「口座振替サービスを申し込む」ボタンをクリック。
⑧登録を完了の案内と、預り金自動スィープサービスのご案内が表示される。
このステップを完了することで、SBI証券とSBI新生銀行の間に資金自動振替の経路が確立されます。
この状態になって初めて、次のステップ3「ハイパー預金の申込み」に進むことができます。
エラーメッセージ:翌日26時前に「ハイバー預金の申し込み」をすると以下のようなエラーが表示され申し込みは出来ませんでした。
住信SBIネット銀行との連携サービス【SBIハイブリッド預金】をすでに申込中、または利用しているため、本サービスの申込を受付できません。
SBIハイブリッド預金を当日(営業日)15:00までに休止申込すると、翌営業日26:00頃からSBIハイパー預金の申込みが可能になります。
ステップ3:休止処理完了後、翌営業日の26時(=翌々日2:00頃)以降にハイパー預金を申込み
ハイブリッド預金の休止処理が完了すると、SBI証券とのスィープ連携が完全に解除されます。
この状態になってから、翌営業日の26時(=翌々日2:00頃)以降にSBI新生銀行で「SBIハイパー預金」の申込が可能になります。
この時間帯まではシステム上、SBI証券とSBI新生銀行の連携情報が更新されないため、早くアクセスしても「エラー」(上記のエラーメッセージ参照)となります。
操作手順
①翌営業日の26時(=翌々日2:00頃)以降に、SBI新生銀行のパワーダイレクトまたは公式アプリにログインし、トップメニューの「SBIハイパー預金」の「申込」をクリック
②SBIハイパー預金のお手続きの重要事項確認を見て、「同意してご本人様確認へ進む」ボタンを押す。
③本人認証(ワンタイムパスワード認証)を完了し、認証する。
④SBI証券側への手続きに進むため、「次へ進む」をクリック。
⑤SBI証券にログインするためのユーザーネームとログインパスワードを入力して、ログインする。
⑥ハイパー預金のお申し込み完了の画面になる。
申込完了後の流れ
- 平日15:00までに申込完了した場合は、同日17:15頃にハイパー預金が有効化され、証券口座の買付余力に反映される。
- 15:00以降または土日祝の申込は、翌営業日17:15頃に有効化。
- 有効化完了後、「SBI証券のマイページ > 入出金・振替」で「SBI新生銀行(ハイパー預金)」が表示されていれば連携成功。
このタイミングを誤ると、申込ボタンが表示されないか、エラー画面に遷移してしまうため、必ず翌営業日の26時以降を目安に操作してください。
申込が完了すれば、最短で翌営業日の17:15にはSBI証券側でスィープが再開します。
ステップ4:有効化後、証券口座への反映と設定確認
- 有効化後、ハイパー預金残高は自動的に証券口座の買付余力に反映。
- スィープ設定や振替上限額、スィープ規程への同意を確認。
- 必要に応じて、SBI証券の出金先口座をSBI新生銀行に変更。
注意:休止中は、以下のようにハイブリッド預金からの出金や振替ができなくなります。ハイブリッド預金の預金が1日程度ロックされてしまうので、引き落としなどある人は普通預金に移しておくのがよいかもしれません。
実際スケジュールの例:10/7(火) 11:00 に休止申込した場合
日付/時間 | 処理・状態 | 備考 |
---|---|---|
10/7(火) 11:00 | 住信SBIネット銀行 ハイブリッド預金休止申込 |
15:00前の申込なので翌営業日17:00に処理完了予定。 |
10/8(水) 午前中 | SBI証券 SBI新生銀行の口座振替契約を申込 |
スィープ機能を連携するまえに、SBI新生銀行側との口座振替契約を済ませておく、 |
10/8(水) 17:00 | 住信SBIネット銀行 ハイブリッド預金休止処理完了 |
この時点でスィープ機能が停止。SBI証券口座からはスィープ専用銀行口座の預金が0円になる。 |
10/8(水) 26:00以降 | SBI新生銀行 ハイパー預金申込可能 |
ただし申込締切(15:00)を過ぎているため有効化は翌日になる。 |
10/9(木) 午前〜15:00 | SBI新生銀行 ハイパー預金申込 |
この時間に申込完了で同日17:15に有効化。 |
10/9(木) 17:15 | SBI新生銀行 ハイパー預金有効化 |
新しいスィープ運用が開始され、証券口座に反映される。 |
空白期間:10/7(水)11:00〜10/9(木)02:00頃まで。この間はSBI証券口座に資金がある状態になります。以下のように住信SBIネット銀行のハイブリッド預金には0円と表示されています。
SBI証券の口座には資金が表示されているので安心してください。また、SBI証券の「スィープ専用銀行口座」も0円になっています。
ハイブリッド預金に預金残したまま休止した場合
休止は「自動スィープ連携の停止」であり、口座や残高が消えるわけではありません。
残っていた預金はSBI証券の口座に保持されます。
- 証券口座の買付余力には反映されなくなる。
- 利息は日割計算され、次回利息支払日に普通預金へ入金。
- 資金をハイパー預金へ移すには、自分でSBI新生銀行へ振込または証券口座経由で出金操作を行う必要あり。
クリティカルな注意点・落とし穴
以下が、最短で切替を完了するための注意点です。
- 15:00締切ルール:休止受付15:00前で翌営業日17:00処理、15:00以降は翌々営業日。
- 申込締切:ハイパー預金の申込は15:00までに行えば同日17:15に有効化。
- 空白期間リスク:休止~有効化の間、スィープが停止。住信SBIネット銀行の自動引き落としなどに注意。
- 出金先口座変更:旧ハイブリッド口座設定をSBI新生銀行の口座へ変更。
- 利息:休止時点までの日割り利息は次回支払日に普通預金へ入金。
SBI新生銀行のハイパー預金に安全に切り替えるためのポイント
SBIハイブリッド預金からハイパー預金への切り替えを安全に行うためには、まず取引や自動積立の予定がない日を選ぶことが大切です。
休止手続きは営業日の15:00前に済ませ、翌営業日の26:00以降にハイパー預金の申込を完了させるのが理想的な流れです。これにより、休止から有効化までの間に発生する空白期間を最短にできます。
また、休止から有効化までの間は証券口座に資金があります。逆に住信SBIネット銀行に資金がなくなってしまうので、自動引き落としなど設定されている場合は注意が必要です。預金不足が起きないように余裕資金を普通口座に確保しておくと安心です。
切替完了後は、SBI証券と銀行の両方で残高やスィープ設定が正しく反映されているかを必ず確認してください。
さらに、自動積立を利用している場合は、切替後に積立が正常に再稼働しているかをチェックすることも重要です。必要に応じて一時停止や再開設定を行い、買付エラーや積立失敗を防ぎましょう。
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