【騰落レシオで相場の温度を読む方法】初心者から中級者以上まで実戦で使える指標のまとめ

株式

騰落レシオは、「株価が上がったか下がったか」ではなく、何社の株が上がり、何社の株が下がったかを数えて、市場全体の様子を見るための指標です。つまり、「値段」ではなく「銘柄数」で市場を見ています。

たとえば、日経平均が上がっていても、実際には一部の大型株だけが上がっていて、ほとんどの銘柄は下がっていることがあります。逆に、ニュースでは下落が続いているように見えても、実は多くの銘柄が下げ止まっていることもあります。

騰落レシオを使うと、こうした価格だけでは見えない相場の中身が分かります。

ここでは、
・初心者でも迷わない基本的な見方
・中級者以上が実際の売買でどう使うか
を分けて整理します。

当サイトで騰落レシオツールを公開していて、これを前提に説明します。

日本市場の騰落レシオ推移5日/25日/50日/75日チャート
日本株市場の主要指標を毎日20時までに更新しています。休場日は更新されません。騰落レシオで、グラフ上部の四角(■)をクリックで、表示(■)・非表示(□)を切替します。短期的なトレンド(5日/25日)、中長期のトレンド(50日/75日)をつか...

騰落レシオとは何か

株価ではなく参加者の多さを見ています

日経平均が上がっていても、実は一部の大型株だけが上がっていることがあります。その場合、見た目は強そうでも中身は弱いです。逆に株価が弱そうに見えても、値下がり銘柄が減ってきているなら、下げ止まりが近いこともあります。

こういう価格だけでは見えない中身を、値上がり銘柄数と値下がり銘柄数で見る考え方が、騰落レシオです。

豆知識 大型株の影響が強い指数ほど、少数の銘柄で指数が動きやすいです。そのため銘柄数ベースの指標で裏取りすると、相場の実態が見えやすくなります。

グラフの四角を押して線を出したり消したりできます

四角を押すと、線の表示非表示が切り替わります。

グラフ上部の四角は、どの線を表示するかのスイッチです。押すと、その線だけ消えたり出たりします。

線が多いと見づらいので、最初は「騰25」(騰落レシオ25日の意味)だけ表示して、慣れたら騰5や騰50や騰75を足していくと利用しやすいです。

基準線の80と120は、目安の物差しです。

グラフをよく見ると破線が見えてきます。

赤の破線が120、青の破線が80です。これは、過熱気味と冷えすぎ気味を機械的に疑うための線です。線を超えたから必ず反転するわけではなく、通常は線を超えるとしばらく超えたままでいることが多いです。

過熱気味のときは株をあまり買わず、冷え気味のときは株を買うチャンスです。

表の列をわかりやすく説明

TOPIX、日経

これは市場の代表的な指数です。早くTOPIXが標準になってほしいですが、長年の慣習で日経平均で判断する人が多いのが現状です。

指数そのものは価格の結果であり、参加の広さは直接はわかりません。このため、指数と一緒に値上げ値下げや騰落レシオを並べています。

値上、値下

その日に上がった銘柄数と下がった銘柄数です。

値上がりが多い日は相場の空気が明るく、値下がりが多い日は空気が重いです。

出来高

売買された量です。

価格が動いていても出来高が少ないなら、動きが続きにくいことがあります。逆に下げているのに出来高が急に増えると、投げ売りが出て一度落ち着く場合もあります。

騰5、騰25、騰50、騰75

騰落レシオは、一定期間で値上がり銘柄数と値下がり銘柄数のバランスをならしたものです。短いほど敏感で、長いほど鈍感です。このページでは4本を指標にしました。

  • 騰5 反応が速いです。短期の熱や冷えを見ます。ノイズも多いです。
  • 騰25 実務で一番使いやすい中核です。短期の勢いをならして見ます。
  • 騰50 中期の地ならしです。短期のブレで判断を誤りやすい人の保険です。
  • 騰75 中長期の空気です。大きな相場の地合いが変わったかを見ます。

【初心者向け】まずこの順番で見ると迷いません

手順1:騰25だけを見る。

最初は騰25だけでグラフ表示してください。

騰5を最初から見ると、毎日の線が暴れていてよくわかりません。騰25が、120を超えているなら過熱気味、80を割っているなら冷えすぎ気味です。ただし、超えたら即売り、割ったら即買い、という理解は間違いです。これは目安と考えてください。

手順2:指数が上がっているのに騰落が弱いかを疑う。

日経やTOPIXが上がっているのに、値上げが少なく値下げが多いなら、少数の銘柄だけが引っ張っている可能性があります。これはラリーの中身が薄いパターンです。

手順3:逆に指数が弱いのに値下げが減っているかを見る。

指数が下がっているのに、値下げ銘柄が減っているなら、売りが一巡しつつあるサインの可能性があります。

豆知識 こういう指標は単体で使うより、指数と組み合わせて矛盾を探すと役に立ちます。矛盾が見つかれば、無理に当てに行かず、ポジションを小さくするなど守りの判断ができます。

【中級者向け】実戦ではこう使う

使い方1:騰5と騰25で短期の温度差を見る。

騰5が先に落ちて騰25がまだ高いなら、短期の熱が冷め始めた局面です。逆に騰5が先に戻って騰25が底這いなら、短期の買い戻しが出ているだけで、地合い転換はまだ早い可能性があります。

ここで焦って大きく賭ける人ほど、だましで削られやすいです。

使い方2:騰50と騰75で地合いの上限下限を決める。

騰50と騰75が両方とも上向きで100以上なら、地合いは強めです。

このとき騰5が下がっても、押し目で終わることがあります。逆に騰50と騰75が下向きで100を割っているなら、反発が出ても戻り売りになりやすいです。

強い地合いでは小さな下げに怯えすぎない、弱い地合いでは小さな上げに期待しすぎない、という切り替えです。

使い方3:出来高は答えではなく、確信度の調整に使う。

出来高が薄いのに騰落が過熱しているなら、熱狂というより軽い買いで線が上に振れているだけかもしれません。出来高が厚いのに冷えすぎなら、投げが出ている可能性があります。

よくある騰落レシオの勘違い

勘違い1:騰落レシオが120を超えたら必ず暴落する。

過熱は過熱であって、天井の確定ではありません。上げ相場が強いと、120以上が続くことがあります。

過熱はむしろ、買い増しの仕方を慎重にするサインとして使うほうが安全です。

勘違い2:騰落レシオが80を割ったら必ず底打ちする。

これも誤りです。冷えすぎは冷えすぎであって、底の確定ではありません。下げ相場が強いと、80以下が続くことがあります。

冷えすぎは、狼狽売りを避けるための警報として使うのが現実的です。

勘違い3:指数を見なくても、騰落レシオだけで勝てる。

騰落レシオは全体感だけで、資金がどこに集まっているかはセクターに出ます。

例えば、調子の悪いセクターの銘柄を騰落レシオで判断しても勝つことはできないです。

最小努力で最大効果を出す見方

初心者は、騰25だけを見て、80と120を越えたら警戒するだけで十分です。

中級者は、騰5と騰25で短期の熱、騰50と騰75で地合い、出来高で確信度を調整してください。

大事なのは当てに行かないことです。このページは、相場に振り回されないためのブレーキとして使うと価値が出ます。

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