2023年11月に三菱アウトランダーPHEVを納車してから約2年。実際に乗ってきた感想をまとめると「最高の車」という一言に尽きます。
走行のほとんどをEVでこなし、ガソリンは3ヶ月に一度、わずか20リットルを給油するだけ。給油しなくても日常は不自由なく走れる快適さは、従来のガソリン車では考えられない便利さです。
アウトランダーPHEVを実際に使って感じた魅力
ほぼEVで走れる安心感
普段の移動はEV走行で十分。20リットル給油すれば、最悪電気が切れても340kmほどは走れるので「電欠の不安」はほぼありません。
給油を忘れても困らない生活は、一度体験すると手放せません。
加速と高速走行性能
モーター駆動らしい瞬発的な加速は申し分なし。高速道路でも安定感があり、揺れも少なく、ロングドライブでも疲れにくいのが印象的でした。
三菱車への信頼性
正直、納車前は「三菱車は故障が多いのでは?」と心配していました。ですがこれまで故障ゼロ。リコールは一度出ましたが、ナビ関連の軽微な不具合で走行には影響なし。安心して乗り続けられています。
豆知識: PHEVのバッテリーはメーカー保証が長めに設定されていることが多く、アウトランダーの場合も安心材料になっています。
次の買い替えで浮上する車幅の悩み
これほど満足度の高いアウトランダーですが、そろそろ買い替えを考えています。
候補はマツダCX-80やトヨタ・ハリアー。どちらも魅力的ですが、悩んでいるのが「車幅」です。
1850mmと1900mmの間にある心理的なライン
これまでの経験から、幅1,850mm前後なら都市部でも駐車や取り回しがスムーズでした。
一方で、2,020mmを運転していたので、幅が広いSUVでも運転自体は可能と分かっていますが、小さい駐車場の店には行きづらく、明らかに行く場所を選ぶ車です。細い道へショートカット、細い道の離合、運転で気を使うことが多かったです。
ただ、2,020mmと比べれば1,900mm級は扱いやすいはずですが、実際に毎日の生活でどう感じるかはまだ未知数です。
生活圏と駐車事情
埼玉東部に住んでいるため、郊外型のショッピングモールやチェーン店なら駐車に困ることは少ないです。
しかし、都心の個人経営の飲食店や立体駐車場では「1900mm超」は制限に引っかかることがありました。だからこそ、1850mmと1900mmの差は小さいようでいて、日常の利便性に直結する問題なのです。
項目 | マツダ CX-80 PHEV | トヨタ ハリアー PHEV |
---|---|---|
全長×全幅×全高 | 4,990 × 1,890 × 1,710 mm | 4,740 × 1,855 × 1,660 mm |
ホイールベース | 3,120 mm | 2,690 mm |
車両重量 | 約 2,210 kg(PHEV L Package 参考) | 約 1,920–1,950 kg(装備により増減) |
乗車定員 | 6〜7名(設定による) | 5名 |
駆動方式 | AWD(4WD) | E-Four(電気式4WD) |
エンジン | 2.5L 直4 + モーター(e-SKYACTIV PHEV) | 2.5L 直4 A25A-FXS + 前後モーター |
システム最高出力 | 327 PS / 500 Nm(公称) | 306 PS(225 kW) |
バッテリー容量 | 17.8 kWh(リチウムイオン) | 18.1 kWh(リチウムイオン) |
EV走行距離(WLTC) | 約 67 km | 約 93 km |
ハイブリッド燃費(WLTC) | 約 12.9 km/L(型式・グレードにより差) | 約 20.5 km/L |
最小回転半径 | 5.8 m(参考) | 5.7 m |
充電(AC) | 普通充電 AC100/200V 対応・最大約6 kW(車載 6.4 kVA) | 普通充電 AC(急速非対応の案内が一般的) |
急速充電 | 対応(SOC20→80% 目安約25分/40kW以上)※取扱説明書記載 | 非対応(急速充電不可の周知情報) |
給電(V2H/V2L) | V2H・V2L対応(DCタイプ)/車内AC100Vコンセント有 | 車内AC100V/1500Wコンセント(非常時給電) |
※数値は公表・試乗記事・メーカー資料を基に整理。
CX-8の「ちょうどよさ」を惜しむ気持ち
本音を言えば、私が本当に欲しいのは「CX-8のアップデート版」です。
車幅1,845mmというサイズ感は、都心の駐車場でも地方の狭い道でも扱いやすく、SUVとしての堂々たる存在感も兼ね備えていました。取り回しやすさと室内空間のバランスが絶妙で、「日本で暮らす家族向けSUVの最適解」と言ってもよかったと思います。
ところが、CX-8はすでに生産終了。新車では手に入らず、中古市場で探すしかありません。マツダの新世代SUVはCX-60やCX-80に移行しましたが、どちらも車幅が広くなり、1,890mm前後が当たり前の時代になってしまいました。確かに走行性能や高級感は増していますが、私のように「1,850mm前後で十分」と考えるユーザーにとっては、選択肢が狭まったと感じざるを得ません。
もしマツダがCX-8のサイズ感を踏襲しつつ、新世代PHEV技術を載せたモデルを出してくれたなら、迷わず選びたい。そう思うのは私だけではないはずです。
SUV市場がどんどん大型化する中で、かつてのCX-8のような「取り回しと居住性のちょうどいいバランス」を復活させてほしい、それが今の正直な気持ちです。
アウトランダーを基準にすると見えてくること
- EV走行重視: アウトランダーと同じように「給油いらずの生活」が維持できるかどうか。
- 車幅: 1850mmなら安心、1900mmは挑戦ゾーン。生活圏や駐車頻度で答えが変わる。
- 信頼性: 三菱で故障ゼロを経験したからこそ、次のメーカーにも安心感を求めたい。
次のSUV選びは幅との付き合い方がカギ
アウトランダーPHEVは、EV走行の快適さと走行性能、信頼性を兼ね備えた最高のクルマでした。次の買い替えでは、その基準を満たすかどうかに加えて、「車幅をどこまで許容できるか」が最大のテーマになりそうです。
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