これまで何度もバーガーキングの煙に包まれてきた身として、ファストフードはもう“ジャンキー”でも“背徳”でもない。
今回は、ウェンディーズ・ファーストキッチンの「テリヤキJr.バーガーセット(580円)」を試したので、その実食レポートをお届けします。
「Jr.」でもちゃんと満足できる
Jr.サイズとはいえ、テリヤキバーガーの構成は立派です。甘辛のテリヤキソースが絡むパティに、シャキッとしたレタス、柔らかバンズ。
サイズを理由に侮るなかれ。実はこの「ちょっと少なめ」がちょうどいい。ポテトとドリンクを合わせてセットで580円という価格設定も、財布にやさしい。
特に注目したいのは、ポテトのクオリティ。細めのカットでカリッと揚がり、塩加減も絶妙。ファーストキッチン系のポテトが恋しくなって来店する人も多いはず。コーラで流し込めば、どこか「原点回帰」した気分になる。
ファストフードは“選んで食べる”時代へ
かつては「早い・安い・うまい」だけが魅力だったファストフード。けれど今は違う。自分の気分や体調に合わせて“選んで食べる”のが、いまどきの楽しみ方。たとえば、今日はちょっと軽めに。そんなとき、Jr.サイズのバーガーセットはまさに最適解。
ファストフードが“悪”だった時代は終わった。ヘルシー志向が広がるなかでも、自分の暮らしと無理なくつきあえる選択肢としてファストフードは進化している。そして私たちも、それをうまく使いこなしている。
「いつもの味」がくれる安心感
ウェンディーズ・ファーストキッチンは、マニアックな冒険というより、「知ってるけどちょっと新しい」くらいの安心感がある。バーガーキングの肉々しさやマクドナルドのジャンク感とも違う、ほどよいカジュアルさが魅力。
小ネタ:ウェンディーズ・ファーストキッチンは、2015年に米国のウェンディーズと日本のファーストキッチンが提携して誕生。今では関東・関西を中心に多店舗展開中。
「ダメな日」じゃない。「普通の日」だ。
ファストフードに助けられる日がある。でもそれを「ダメな日」と思う必要はない。仕事帰り、時間がない日、なんとなく作るのが面倒な日…。
そういう「普通の日」に、いつも変わらない味がそこにある。むしろそれが、現代人の生活に根づいた“機能する食事”なのだと思う。
今日もきっと、誰かがテリヤキJr.を食べてる
バーガーキングに育てられた胃袋は、ファストフードの優しさをよく知っている。
ウェンディーズ・ファーストキッチンのテリヤキJr.バーガーセットは、そんな“慣れた者”たちにも、ちゃんと刺さる味と価格のバランスを持っている。