2026年1月のマンスリーレポートが公開され、その運用実績が明らかになりました。小型株投資に興味がある方や、これから投資を始めようと考えている方にとって、このファンドの動きは非常に参考になる情報が満載です。
2026年1月のパフォーマンスを詳しく見ていきながら、小型株投資の魅力と注意点についてお伝えしていきます。
2026年1月のパフォーマンス概況
2026年1月30日時点で、ライジング・サンの基準価額は74,121円となりました。過去1か月間のパフォーマンスは+1.27%と、プラスの成績を記録しています。一方、ベンチマークである東証グロース市場指数(配当込み)は同期間に+4.87%と大きく上昇しており、ファンドはベンチマークを3.60%下回る結果となりました。
短期的にはベンチマークに劣後する形となりましたが、長期的な視点で見ると、このファンドの真価が見えてきます。過去1年間では+26.86%、過去3年間では+60.99%という驚異的なリターンを記録しており、設定来(2000年10月設定)では実に857.37%という圧倒的な上昇率を達成しています。
豆知識:ライジング・サンの分配金実績
このファンドは年1回の決算で分配金を出しています。直近では第25期(2025年10月15日)に1万口当たり600円、第24期に500円を分配しており、設定来累計では7,850円の分配金を出しています。長期保有している投資家にとっては、値上がり益だけでなく、分配金という形でもリターンを受け取れる仕組みとなっています。
1月の株式市場はどう動いたか
2026年1月の日本株式市場は、非常に興味深い動きを見せました。月前半は米国半導体関連株の大幅上昇を受けて、日本の半導体・AI関連株が買われ、大発会から日経平均株価は大幅高でスタートしました。
しかし、月後半になると相場の様相が一変します。選挙戦の本格化や野党の新党結成を受けて国内の政治情勢の不透明感が台頭したことに加え、米欧の貿易摩擦懸念など地政学的リスクも意識され、投資家心理が悪化しました。さらに、財政拡張による財政悪化懸念から国内長期金利が想定を上回るペースで上昇し、株式市場は調整色を強めました。
月末にかけては、日米当局による「レートチェック」報道をきっかけに為替相場が急変し、円は一時対ドルで153円台まで上昇するなど不安定な動きとなり、輸出関連株を中心に株式市場は揺さぶられました。
ファンドのパフォーマンス要因
ライジング・サンの1月のパフォーマンスにプラスに寄与した銘柄は、AeroEdge、PILLAR、MARUWAなどでした。一方、マイナスに影響した銘柄は、ライズ・コンサルティング・グループ、オーバーラップホールディングス、INTLOOPなどとなっています。
小型株投資の魅力とは
ライジング・サンが主に投資している「小型株」には、大型株にはない独特の魅力があります。
成長余地の大きさ
小型株の最大の魅力は、なんといっても株価の大きな値上がり余地にあります。大型株は既に大手企業として確立されており、安定している代わりに大化けがしづらい傾向があります。一方、小型株には伸びしろがあるため、株価が2倍、3倍、場合によっては10倍以上に上がる可能性を秘めています。
実際、過去10年間で、小型株は2倍から4倍の範囲で株式の時価総額が拡大した企業が多く、中には10倍以上の拡大を遂げた企業も存在しています。その要因の一つとして、時代の潮流をつかんだ新しい企業の圧倒的な業績成長力が挙げられます。
割安な銘柄を見つけやすい
国内株式の約9割が小型株です。大型株や中型株は機関投資家にも注目されていますが、小型株の中には調査の目が届いていない銘柄もあります。つまり、お買い得な銘柄が眠っている可能性がある市場なのです。
2026年は小型株の時代か
2025年まで、日本株では「大型株好調・小型株不振」が長引いていました。しかし、2025年はようやく、小型株が大型株を上回るパフォーマンスを記録しました。過去の経験則では、金利上昇期は大型株の上値が重くなり、小型株が相対的に良くなる傾向があります。
円安一服やトランプ関税の影響で、日本経済全体の追い風が弱まる中、内需中心で業績拡大余地が大きい小型成長株が注目されることが予想されています。さらに、東京証券取引所のガバナンス改革が進む中、PBR1倍割れの小型株が見直される可能性もあります。
注目ポイント:2026年の小型株投資環境
東京証券取引所の改革やアクティビスト(モノ言う株主)の影響が大型株から小型株にも広がり始めており、自社の経営改革に加え、大型株の成長戦略の中で小型株のM&Aが盛り込まれるケースも増えてきています。過去10年間で比較して、PERやPBRなどの株価指標が大型株より小型株の方が総じて割安水準であることも、小型株への厳選投資が魅力的な理由の一つです。
ライジング・サンの投資戦略
このファンドがどのような基準で投資先を選んでいるのかを理解することは、小型株投資を考える上で非常に参考になります。
3つの銘柄選定基準
ライジング・サンは以下の3つのポイントに着目して投資を行っています。
1. 中長期的に高い成長が期待される企業
新しい技術開発や経営革新を進めている成長企業や、日本社会の構造変化への適応力の高いと考えられる企業を重視しています。
2. 株価が割安に放置されている企業
株式市場が長期的な成長余地に気付いていない場合、もしくは一時的な業績悪化を過度に悲観される場合などにより、投資する企業の株価がファンドの考える企業価値に対して割安に放置されていると考えられる銘柄を選定します。
3. 優秀な経営陣や技術を有している企業
上記の成長や変化を支える優秀な経営陣、技術等を有している企業を重視しています。
ボトムアップ・リサーチの重要性
ライジング・サンでは、あらかじめ業種毎の比率を決めてから銘柄を組み入れるのではなく、ボトムアップ・リサーチに基づき投資魅力が高いと考える銘柄を選別し、株価上昇余地やリスク要因、株式の流動性、株価が再評価されるまでの時間軸などを考慮してポートフォリオを構築しています。
1月末時点のポートフォリオ構成
2026年1月30日時点でのファンドのポートフォリオを見てみましょう。
組入上位10銘柄
組入銘柄総数は41銘柄で、上位10銘柄は以下の通りです。
| 順位 | 銘柄名 | 比率 | 市場 | 業種 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 戸田建設 | 3.7% | プライム | 建設業 |
| 2 | ペプチドリーム | 3.6% | プライム | 医薬品 |
| 3 | リンテック | 3.6% | プライム | その他製品 |
| 4 | 東京建物 | 3.6% | プライム | 不動産業 |
| 5 | INTLOOP | 3.3% | グロース | サービス業 |
| 6 | 美津濃 | 3.1% | プライム | その他製品 |
| 7 | コニカミノルタ | 3.0% | プライム | 電気機器 |
| 8 | 横浜ゴム | 3.0% | プライム | ゴム製品 |
| 9 | タクマ | 3.0% | プライム | 機械 |
| 10 | ミスミグループ本社 | 2.9% | プライム | 卸売業 |
市場別・業種別構成
市場別では、プライム市場が84.1%、グロース市場が11.7%を占めています。業種別では、情報・通信業が15.9%と最も多く、次いでサービス業が10.9%、機械が7.8%となっています。株式の組入比率は95.8%と、高位を維持しています。
小型株投資で注意すべきポイント
小型株投資には魅力がある一方で、いくつかの注意点もあります。
価格変動の大きさ
小型株は流動性が低いため、株価は大きく変動しやすく、新製品の発表や決算などのニュースで値動きが活発化することもあります。短期間で大きく下落するリスクがある点は十分に理解しておく必要があります。
流動性の低さ
小型株の特徴の一つに、流動性が低いことが挙げられます。売りたいときにすぐに売れない可能性があり、所有小型株を早く片付けたくても、希望価格よりかなり売価を下げなくては買い手がつかなくなるケースも想定されます。
経営の不安定性
規模が小さい企業では、事業が軌道に乗っておらず経営が不安定な場合が少なくありません。事業が発展せず業績が悪化すれば、株価は下落し、投資資金を失う可能性があります。
投資初心者の方へのアドバイス
小型株は大きなリターンが期待できる一方で、株価の値動きが荒くなりやすいという特徴があります。リスクが小さいと誤解されることもありますが、実際は大型株よりもリスクは高めです。投資初心者の方は、いきなり個別の小型株に大きく投資するのではなく、ライジング・サンのような投資信託を通じて分散投資を行う方法がおすすめです。プロのファンドマネージャーが銘柄選定を行うため、個人で小型株を選ぶよりもリスクを抑えながら小型株市場への投資が可能になります。
ライジング・サンの手数料体系
投資信託を選ぶ際には、手数料も重要なチェックポイントです。
購入時手数料
購入申込受付日の基準価額に3.3%(税抜3.0%)を上限として販売会社が定める手数料率を乗じて得た額となります。詳しくは販売会社までお問い合わせください。
運用管理費用(信託報酬)
日々の信託財産の純資産総額に対して年率1.87%(税抜1.7%)を乗じて得た額となります。この信託報酬の内訳は、委託会社(ファンドの運用等)、販売会社(購入後の情報提供等)、受託会社(ファンドの財産の保管・管理等)への対価として配分されます。
純資産総額に応じて信託報酬率が段階的に下がる仕組みになっており、例えば純資産総額が100億円未満の部分は年率0.92%(委託会社分)ですが、500億円以上の部分は年率0.72%となります。
実績報酬
このファンドにはユニークな仕組みとして、実績報酬があります。基準価額がハードル価格を超えると、ハードル価格超過分の13.2%(税抜12%)が実績報酬として発生します。これは、ファンドマネージャーの成果に応じた報酬体系であり、投資家とファンドマネージャーの利害を一致させる仕組みと言えます。
信託財産留保額
換金申込受付日の基準価額に対して0.3%の率を乗じて得た額が信託財産留保額として差し引かれます。
長期的視点での小型株投資
スパークス・ジャパン・スモール・キャップ・ファンド(ライジング・サン)の2026年1月のパフォーマンスレポートから、小型株投資の魅力と注意点が見えてきました。
2000年の設定来857.37%という驚異的なリターンは、小型株投資の長期的な成長力を示しています。短期的にはベンチマークに劣後する月もありますが、優良な成長企業を見極め、長期的に保有することで大きなリターンを得られる可能性があることがわかります。
2026年は、金利上昇期における小型株の優位性や、東証のガバナンス改革による小型株の見直しなど、小型株投資にとって追い風となる要素が揃っています。内需中心で業績拡大余地が大きい小型成長株が注目される環境にあると言えるでしょう。
ただし、小型株投資にはリスクもあります。価格変動の大きさ、流動性の低さ、経営の不安定性などを十分に理解した上で投資判断を行うことが重要です。投資初心者の方や、リスク管理を重視したい方は、個別株ではなく、プロのファンドマネージャーが運用する投資信託を通じた投資も検討する価値があります。

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