30年前に治療した虫歯の銀歯が突然割れてしまいました。
長年の相棒だった奥歯が壊れてしまったショックと同時に、「なぜ割れたのか?」「この先どうすればいいのか?」といった疑問が湧いてきました。
診察の結果、銀歯の下で虫歯が進行しており、最終的にはクラウンで覆う治療が必要に。今回は、30年前の銀歯の変化や、それをどう扱うべきか、そして私が金歯を選んだ理由についてまとめていきます。
古い銀歯の中で何が起きていたのか?
銀歯は「メタルインレー」「メタルクラウン」と呼ばれる金属の詰め物・被せ物で、当時は保険診療の定番でした。しかし30年も経てば、目に見えないところで少しずつ劣化が進行しています。
劣化によるリスクとは?
- 金属と歯の隙間から虫歯菌が侵入:これが「二次う蝕」と呼ばれる状態で、まさに私もこのパターン。
- 歯そのものの破折:硬い銀歯が長年の咬合力に耐える一方で、土台となる歯にヒビや割れが生じやすくなります。
- 見た目やアレルギーの問題:歯茎が黒ずむ「メタルタトゥー」や、金属アレルギーが後年発症することも。
銀歯の“卒業”タイミングはいつ?
歯が割れる、しみる、噛むと痛いなどの症状があれば、それは「交換のサイン」です。
- 割れたタイミング=ベストな見直し時期:何も症状がないと治療に踏み出しにくいですが、トラブルが起きたら躊躇せず見直すのが吉。
- 他の銀歯も点検:レントゲンや口腔内写真で、他の銀歯にも隙間や再虫歯がないか確認しておくと安心です。
クラウン治療で「金歯」を選んだ理由
今回の治療では、クラウンを「金歯(ゴールドクラウン)」にしました。金と聞くと派手な印象がありますが、実際は多くの歯科医が「最も信頼できる素材」と評価しています。
金歯を選んだ3つの理由
- しなやかさと耐久性:金合金は咬合力をうまく分散し、歯を守ってくれる柔軟さがあります。
- 再虫歯のリスクが低い:高精度で密着度が高いため、虫歯菌が侵入しにくい構造です。
- 見えない奥歯だからこそ、機能性を優先:審美性よりも噛み心地と長持ちを重視しました。
費用は11万円。全国的な相場(8〜15万円)と比較しても妥当で、安心できる価格帯です。
豆知識:金歯に使われる金合金は、20K前後(約80%が金)で、腐食に強く体にも優しい素材です。実はセラミックよりも生体親和性が高いと言われています。
今後のメンテナンスと方針
金歯は長寿命な素材ですが、他の歯とのバランスや歯茎の状態の変化など、注意すべき点もあります。
- 年1回の定期チェック:咬合状態や金属の摩耗、周囲の歯との関係を確認。
- 他の銀歯も段階的に見直す:「割れたら替える」スタイルでOK。過剰な治療は不要です。
30年経った銀歯は「替えどき」だった
30年前の銀歯が割れて、中の虫歯が進行していた。これはよくある話ですが、放置していたらもっと大変なことになっていたかもしれません。
見た目よりも機能性を重視し、「金歯」という選択をしたことは、将来のトラブルを減らす賢明な投資だったと思います。
銀歯が気になる方、いつかの不安を感じている方は、トラブルをきっかけに見直してみるのも良いタイミングかもしれません。
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