SBI新生銀行が普通預金で年4.2パーセントへ。金利競争の主役に躍り出た理由を徹底解説

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2025年に入ってから、SBI新生銀行の動きは明らかに加速しています。

当ブログでも9月以降、口座開設手順やハイパー預金の仕組み、新規キャンペーンの得し方を紹介してきましたが、今回のニュースはその集大成と言えるほど衝撃的です。普通預金で最大年4.2パーセントという国内銀行では異例の高金利。

どれだけのメリットがあるのか検証をしました。

SBIハイパー預金の金利が、最大10倍の特別金利キャンペーン | SBI新生銀行
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SBI新生銀行が上場記念で打ち出す特別施策が年利4.2%

SBI新生銀行は2025年12月17日に東京証券取引所プライム市場へ上場を予定しており、その記念施策として「SBIハイパー預金スタートダッシュキャンペーン祭り」の第12弾を開始します。従来のキャンペーンと異なるのは、単なる期間限定の上乗せではなく、総残高が増えるほど金利が遡って上昇する点です。

キャンペーン期間は2025年12月10日から2026年3月31日まで。開始前日に公表された通常金利は年0.42パーセントですが、総残高が目標を超えるごとに倍率が上昇し、1兆円に到達すると特別金利は通常金利の10倍、すなわち年4.2パーセント(税引後 年3.3467パーセント)相当になります。

さらにユニークなのは遡及適用です。条件を満たした顧客には、キャンペーン開始日までさかのぼって毎日の残高に対して上乗せ金利を計算し、その総額を現金でプレゼントする仕組みとなります。12月10日から100万円を維持していた場合、総残高が1兆円に達したときの特典額は約9,296円。普通預金とは思えないリターンです。

豆知識: 遡って利息を付与する普通預金キャンペーンは国内大手では非常に珍しく、実質的には短期のボーナス利回り商品に近い性質を持ちます。

参加条件と事前準備。口座開設スピードが攻略のカギ

このキャンペーンは誰でも自動で対象になるわけではありません。参加するには、キャンペーン期間中に専用のエントリーフォームから申し込みが必要です。また、総残高が1兆円に到達した時点でエントリー受付は締め切りとなり、それ以降は新規参加が不可能になります。この構造は初期参加者が最も得をするよう設計されており、早期行動がそのままリターンの差につながります。

ただし、ハイパー預金の申し込みにはSBI新生銀行の口座とSBI証券の両方が必要です。どちらか片方しか持っていない場合、手続きに数日以上の時間がかかるため、締め切りのリスクを考えると、事前準備が重要になります。

  • SBI新生銀行の口座未開設 → 最大22,000円相当のウェルカム特典の対象
  • SBI証券口座未開設 → 口座開設完了後に改めてハイパー預金を申し込み

注意: エントリーを忘れると特典は一切受け取れません。また、キャンペーン終了前にパワーフレックス口座を解約すると特典受取資格を失います。

SBI新生銀行が年4.2パーセントの優遇金利の穴はなにか

優遇金利は最大100万円までが対象

優遇金利の対象となる預金は上限100万円。例えば、10日に100万円を預け入れた場合、来年3月末までの保有で税引き後9,296円の利息が手に入る計算です。

これまでの普通預金では数十円、数百円の世界だったことを考えると、桁が一つ変わったとも言えます。

豆知識:日本の普通預金金利は、長らく0.001パーセント台が続いていました。今回の年4.2パーセントは、その4000倍以上。日本の銀行史の中でも突出した数字です。

金利が上がる仕組みをわかりやすく解説

今回の施策は単なる期間限定の高金利キャンペーンではありません。

特徴は、預金の総残高が増えるほど、参加者全員の金利が引き上がっていくという「段階上昇方式」です。

残高に応じた段階的な金利引き上げ

現在の通常金利は0.42パーセントですが、総残高が6000億円に達すると金利は2倍の0.84パーセントへ、8000億円で4倍の1.68パーセントへと引き上げられます。そして総残高が1兆円に到達した時点で新規受付を停止し、金利は10倍の4.2パーセントに到達します。

いわば、参加者全員で「金利のレベルアップゲージ」を押し上げていく方式です。ゲーム的な楽しさもありつつ、預けて待つだけで他の預金者の行動が自分の金利にも影響するのが斬新です。

実際の受取利息のシミュレーション

  • 10日に100万円預け、3月末まで保有→税引後9,296円
  • 1月1日に50万円預け、平均残高35万円→税引後2,700円

短期間でこれだけの利息が得られる普通預金は極めて希少です。このブログでも何度も取り上げてきたように、低リスクでリターンを取りに行く施策としては現状最強クラスと言えます。

なぜSBI新生銀行はここまで金利を上げられるのか

金利競争が激化している背景には、日銀の利上げ観測と、銀行にとっての収益構造の変化があります。SBI新生銀行は、高い金利で預金を集め、その資金を企業向け融資や住宅ローンへ回す狙いがあります。貸し出し金利との利ざやが確保できるなら、高金利を提供しても収益が成り立つという戦略です。

そしてもう一つの理由は、2026年12月17日に控える東証上場。話題性のある金利施策によって預金獲得を加速し、成長性をアピールする目的があると見られています。つまり、これは単なるキャンペーンではなく、経営戦略と資金調達戦略の結節点にある施策と言えるのです。

実際、今から申し込むべきなのか?

結論から言えば、普通預金の中では間違いなくトップクラスの利回りです。ただし、優遇金利が適用されるのは100万円まで。超過分は通常金利となるため、上限を意識した運用が必要です。

また、上限の1兆円に達すると新規受付が終了します。9月23日に開始したばかりで残高はすでに5000億円突破。年内にラストステージへ到達する可能性も十分あります。迷っているうちに締め切られる、というありがちな展開は避けたいところです。

注意点:ハイパー預金はSBI証券との連携が必須です。まだ口座を持っていない場合は同時に手続きを進める必要があります。

SBI新生銀行は「預金で稼ぐ時代」の象徴になるか

SBI新生銀行が発表した最大年4.2パーセントの普通預金優遇は、国内銀行業界の常識を覆す挑戦です。当ブログで9月から追い続けてきた流れが、ついに大きな節目を迎えたと言えるでしょう。低リスクで確実な利息を取りにいきたい人にとって、この施策は非常に魅力的です。

新しい預金スタイルがどう広がっていくのか。金利競争がさらに加速するのか。SBIの攻勢は、預金者の選択肢を大きく広げるきっかけになるはずです。今後も最新情報を追いかけながら、より賢い資産管理の方法をお届けしていきます。

新規キャンペーンを12個も実施しているので、早めに解説をするとお得に開設ができます。

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